INTERVIEW

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プロフィール:大学卒業後、教育サービス企業に入社。商品の企画開発、マーケティング・販売促進業務等に従事し、2011年帯同家族として中国へ。中国華東師範大学で中国語を学んだ後、上海の日系企業にて新規事業の立ち上げや中国市場向けの商品サービス開発業務に携わる。2020年より100%オンラインのBBT大学在籍。趣味は読書、旅行、水泳。

上海で仕事と学業、子育てを両立させる

毎年新年に立てる目標がキャリアプランの軸となっている中村さん。外部の変化に振り回されない臨機応変なマインドセットについて教えていただきました。

仕事一筋だった帯同前

―大学時代からのキャリアプランについて教えてください。

大学時代から、長期的且つ具体的なキャリアプランを決めてきませんでした。流されるように今いる場所にたどり着いた感じがします。新卒で入った会社は兄から勧められ入社しました。帯同することが決まり、中国でも働けたらいいなと思うようになりました。華東師範大学に語学留学をした後、仕事を再開しました。中国に来て今までに新事業の立ち上げや商品サービス開発などの業務を担当してきました。

―仕事を続けようと思った理由はなんですか。

当時は仕事を辞めることで、今の自分を示す肩書きが無くなってしまうのではないかと不安に思っていました。また、母の考えからも影響を受けています。母は、女性でも経済的・精神的に自立しているべきという考えでした。このような価値観は、今思うと思い込みだったように感じます。仕事以外の選択肢にも目を向けることができていれば、違う選択肢を視野に入れることができたかもしれません。私は働かないことへの不安から、自分で自分の選択肢を狭めていたように思います。ただ、私は色々な方に支えられて働くことができており、当時の選択について後悔はしていません。また周囲の方にとても感謝しています。

―帯同が決まった時どのように思われましたか。

予想していなかったため、驚きました。中国大陸には行ったことがなく、イメージが湧きませんでした。旅行が好きで、海外に住むことには抵抗がありませんでした。また上海は大都市であるため、生活に不安はありませんでした。しかし中国語は全く勉強したことがなく、まずは中国語を学ぼうと思い、華東師範大学へ語学留学をしました。

行動力とスモールステップ

―オンライン大学への進学について教えてください。

大学で勉強することを新年の目標として掲げ、すぐに願書を提出し入学しました。大学では、今まで自分が経験してきた新規事業開発や商品サービス開発について体系的に学びたいと思い、経営とITソリューションを学んでいます。

主に、自分の空き時間に授業の録画を見て、オンラインで課題を提出しています。オンラインという学び方が自分に合っていると思いました。子育てと学業の両立のために早起きを始めました。子供と一緒に21時半ごろに寝て、朝4時、5時に起きています。

―新年の目標は毎年立てていますか? 

小学5年生くらいから毎年立てています。行きたい場所や、身近なことなど20個ほど立てています。気づいた時に振り返りをしています。また手帳が好きで、スケジュールや気が向いた時にその時思っている事を書いています。

柔軟なマインドでこれからも

―帰国が未定なことに対して、不安はありませんか。

多少あります。しかし考えても仕方がないことだと思っています。以前、キャリアコンサルタントの方から偶発性理論(Planned Happenstance)について教えていただきました。それ以来、既に起きた事実をどのように捉え、自分はそれに対してどのように行動するのか考えることを重視してきました。その時の自分の向き合い方や事実の捉え方により、今後の行動の選択肢が変わってくると思います。これまでも具体的なキャリアプランを持っていませんでしたが、この理論から影響を受け、今後の具体的なプランも特にありません。その時目の前にあることを一生懸命やろうと思っています。

―読者に向けてメッセージを願いします。

私が帯同の経験を通じて思ったことは、帯同は「働くということを考え直す滅多にない機会だ」ということです。働き始めると、なかなか立ち止まって人生を振り返り、向き合うことは無いと思います。私は当時は自身の思い込みもあり、多角的に考えることができなかったので、なぜ働きたいのか、本当に働きたいのか、自己実現のために働く以外の選択肢は本当に無いのか、考えてみるとよいのではないかと思います。

学生ライター感想:

特にキャリアプランは持たずとも、毎年コツコツと新年に目標を書き出すことで、自分の進みたい道が自然と見えていきそうだと思いました。無理をせずに、着実に前に進む姿が素敵だと思いました。

取材・文:伴仲 紗恵

 津田塾大学 多文化・国際協力学科/1年

校正:山口友梨子

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