INTERVIEW

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プロフィール:1978年生まれ。大学卒業後、パソコンインストラクター、愛知万博アテンダントを経験し結婚。タイ(2回)、オーストラリア、インド帯同を経験。8月よりブラジル帯同予定。ボーク重子認定BYBS非認知能力育児コーチ、プレシャスウォーキングインストラクター。

「不安」ではなく「楽しみ」に目を向けて

今回は、タイ、オーストラリア、インドの3カ国に帯同経験を持ち、今年8月よりブラジルへ帯同される出野さんにお話を伺いました。各国の特徴とともに、現地の生活を楽しむコツを教えていただきました!

いろいろな仕事を楽しんでいた日々

ー帯同前のキャリアについて教えてください。

大学卒業後、パソコンインストラクターの仕事につき、年齢も目的も幅広い生徒に教えることを楽しんでいました。その後は、地元の愛知で開催された2005年愛・地球博(愛知万博)のアテンダントを務めました。広大な会場内では、企業のパビリオンや、世界何十カ国もの紹介ブースがあり、さまざまな国の文化や食べ物を知ることができ、とても貴重な体験でした。万博アテンダント終了後は、実家の仕事を手伝い、その後、結婚を機に東京に移りました。専業主婦として過ごしていたのですが、社会との関わりを持ちたいと思い、派遣で受付の仕事を始めました。同僚たちにも恵まれ、楽しく働いていましたが、2年目の時に、夫のタイへの転勤が決まりました。

3カ国で過ごした11年間の帯同生活

ータイへの帯同が決まったときの気持ちや、現地での生活を教えてください。

私は海外への興味や、海外生活への憧れを全く持っていなかったので、タイで暮らす上で心配なことばかり考えてしまい、戸惑いと不安を感じていました。キャリア面では、駐妻が働けないことは制度の関係で仕方がないのですが、自分の意思ではないのに社会から切り離されてしまったという寂しさを感じ、やりきれない思いがありました。しかし、生活面では、すてきな友達もできタイ語やタイ料理を習ったり、お買い物をしたり、楽しく過ごすことができました。

​​ーその後、オーストラリアにいかれたのですね。

オーストラリアには3年間いて、最初の1年間は、英語を話せるようにするため語学学校に通いました。2年目は日本人のコミュニティで友達ができ3年目に娘を出産してからは、初めての子育てに奮闘しながらも、景色が綺麗で過ごしやすいオーストラリアの生活を楽しみました。その後本帰国が決まり、2年間は日本で育児に集中し、娘が幼稚園に入るタイミングでインドに行きました。

ーインドではどのような生活を送られていたのですか。

インドは日本のような安全な国ではなく、交通事情も独特なので、駐妻1人につき1台の送迎車と運転手さんの支援があり、毎日車で幼稚園や買い物の送迎してもらいました。娘が幼稚園に入ったことで、ママ友とランチやショッピングなどの自由な時間を楽しみました。不便な生活を皆で助け合おうという温かい人間関係が心地よかったです。

ーその後、タイに2度目の帯同が決まったのですね。

2度目は娘が年中の時だったので、幼稚園や習い事を考えながら、娘中心の生活を送りました。また、約9年前の1度目の帯同時よりもバンコクが都会化していて、若い駐妻が急激に増え駐妻の数も多くなり人間関係には少し身構えてしまいましたが、生活面では、日本のものがどこでも手に入るためとても便利でした。

「私、変わりたい!」

ー2020年に本帰国されたのですね。

コロナのはやり始めで帰国したため、せっかく日本に帰ってきたのに身動きが取れず、娘も小学校入学のはずが休校になり、考えていた日本の生活とは異なることが多くて自分を見失ってしまいました。娘の学校が再開し、自分に自由な時間ができると、何かやりたいけどスキルがない自分に気づいてしまいました。同時に育児にも悩み、いろいろと調べていたときに、「これだ!」と思う子育てママ向けオンライン講座を見つけ受講を決めました。

これまでは「何もできない」ということを、帯同や夫のせいに考えてしまい辛かったのですが、講座を通して「自分の人生は自分で切り開くんだ」と考えられるようになり、自分がとても前向きに変われたのでぜひこれを人に伝えたいと思いコーチコースも受講しコーチになりました。また、「私、とにかく変わりたい!」と思っていたので、同時期にウォーキングの講座も受講しました。ただ正しい姿勢と歩き方を知りたいと軽い気持ちで挑戦しましたが、効果をとても実感し、こちらでもインストラクター養成コースを受講しウォーキングインストラクターになりました。振り返ってみると、最初のキャリアから現在まで、人に何かを伝えることが好きなのだと思います。

ーこれからのキャリアはどのように考えていますか?

8月からブラジルに帯同予定なので活動に制限がありますが、学んだことを途切れさせたくないので、可能な形で続けていきたいと考えています。ブラジルの生活を楽しむことと家族との時間を第一にし、できる範囲で活動したいです。

ー最後にこれから駐妻になられる方にメッセージをお願いします。

自分の意思ではなく海外に行くことになり、不安や不満を感じることもあると思いますが、ネガティブな面に目を向けるのではなく、ポジティブな面に目を向けて、どんなことを楽しもうかと前向きな気持ちで出発してほしいと思います。今、「別れが寂しいな」、「子供が転校でかわいそうだな」と思うこともあるかもしれませんが帯同先できっとある新しいすてきな出会いを楽しみにして現地の生活を楽しんでもらいたいです。

学生ライター感想:

3カ国もの帯同経験から、各国の生活や文化の違いを詳しくお聞きすることができ、大変勉強になりました。また、「自分を変えたい!」と思われてからの出野さんの強い行動力がとても印象的でした。

取材・執筆:鎌田睦美

 津田塾大学 3年 

校正:長崎亜弥香

文責:三浦梓

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