INTERVIEW

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プロフィール:大学卒業後、医局秘書を3年経験した後、広告代理店に6年間、事務職として勤務していたが、夫の海外赴任に伴い、退職。2年前にアメリカで、コロナ下での出産を経験。日本語教員とカフェ店員をしており、今年から英語学習にも取り組んでいる。1年間のコースを受講し、ヘルスコーチ の資格を取得したので、今後はその資格も生かしていきたいと考えている。

アメリカで子育てをしながら日本語教員とカフェ店員の二刀流

アメリカで帯同中の林さん、子育てをしながら日本語教員、カフェ店員、ヘルスコーチの勉強など幅広くご活躍されています。そんな林さんに現在の活動とアメリカでの子育てについてお話を伺いました。

医療関係から広告代理店へ

ー帯同前のキャリアについて教えてください

最初は医療関係の仕事をしていました。自分の仕事が患者さんの命に直結するなどプレッシャーもありました。また自分が医療関係の特殊な世界しか知らず、もっと外の世界を知りたいと思い転職を決意しました。

ー転職後はどのようなお仕事をされていましたか。

広告代理店でアシスタントとして約6年間働きました。周囲の人に恵まれ充実した会社員生活を送ることができました。

アメリカでの子育てと日本語教員、カフェ店員、ヘルスコーチの勉強 

ー帯同が決まったときのお気持ちをお聞かせください。

楽しみな気持ちがある一方で、職場の人に本当に恵まれていたので同僚たちと離れる寂しさがありました。また帯同先はアメリカの地方都市だったため、情報が少なく生活面で不安もありました。

ー帯同中はどのように過ごされていますか。

帯同中に妊娠と出産を経験し、現在は子育てをしながら週に2度日本語教員の仕事をしています。また今年から地元のカフェで働き始めました。加えてヘルスコーチの資格を取得しました。

ーアメリカでの子育てはいかがですか。

知り合いがいないので、頼れる人が少ないことは大変ですが子育ての環境は気に入っています。早いうちから子供と親の寝室が別だったりとアメリカの教育観は子供を自立した人間に育てることを重視しています。そのため日本に比べると母親の負担が少ないと思います。またアメリカ人はおおらかな人が多いので子連れでお店に入っても嫌な顔をされませんし、どんな子供の行動もポジティブに捉えてくれることも子育てがしやすいと感じる大きな理由の1つです。例えば、日本だと変わった行動をする子がいた場合、ルールに従わせないといけないと考えがちですが、アメリカだとタレント性があると捉えてくれるので、子育てはこうしなければならないと考える機会が比較的日本より少ないと思います。

ー日本語教員の活動はいかがですか。

週に2度日本語教員として働いています。帯同前から海外の友人に日本語を教えることもあり、日本語教員資格を取得していたので、今はその資格を活かして働いています。

教える際は英語なので言葉の壁を感じることもありますが、日本語教員として働くことでアメリカでのコミュニティを広げ、充実した生活を送ることができています。

ーカフェでも働いているとお聞きしました。どのようにカフェでの仕事を見つけられたのですか。

地元でお気に入りのカフェに直接応募し、今は子育てと両立しながら働いています。

ーヘルスコーチとありますが、どのような活動でしょうか

アメリカにきたばかりの頃、ストレスを感じることが多く、その中でヘルスコーチ​​(米国代替医療協会認定)という仕事を知りました。日本ではあまり普及していないですが、アメリカでは体とメンタルを正常に保つために食事に気を使ったり、瞑想をしたりする人が多くいます。医療機関とは違い、不調の根本の原因を一緒に探りコーチングするヘルスコーチの資格を取得できたので、今後は健康に関する情報も発信したいと考えています。

ー先ほど、アメリカにきた頃ストレスも多かったとお聞きしました。気分が落ち込んだときどのように解決していますか。

自分の場合、気分が落ち込む原因は社会とのつながりが薄いことにありました。そのため社会とのつながりを得るために努力をし、日本語教員や地元のカフェ店員の仕事を見つけました。まずは日本語教室で日本が好きという前提の人とのつながりを得た上で、カフェ店員の仕事を通して、自分が住んでいる地域のさまざまな人とつながることができました。

帰国後の不安

ー帰国後の不安なことはありますか、またどのように過ごされる予定ですか。

まだいつ帰国するのかわからないのですが、日本は保育園に預ける際のルールもアメリカより厳しいと聞くので、帰国後の日本での子育てに不安があります。活動としては、現在やっている日本語教員やヘルスコーチの勉強を生かした仕事をしたいと考えています。

学生ライター感想:

自分の居場所を少しずつ広げていく姿が印象に残りました。日本語を学ぶアメリカ人だけでなく、住んでいる地域のありのままのコミュニティにもつながりを求めていくことで知らない環境になじむ努力をされているのだと感じました。また日本とアメリカの子育て環境の違いにも驚きました。

取材・執筆:大園祥央

 津田塾大学3年

校正:室田美鈴

文責:三浦梓

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