INTERVIEW

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プロフィール:1990年生まれ。大学卒業後、国内外で就労し、日本で経理面での海外子会社管理に従事し、USCPA全科目合格を果たす。2020年より夫の海外赴任に伴いアラブ首長国連邦へ。趣味は読書と一人旅。

日本での新たなキャリアに向けて〜長所を生かした仕事との出会い〜

UAEへ帯同中のYさんにお話を伺いました。今回は自分のやりたいことをどのように見つけ、深めていったのかについて詳しくお聞きしました。

海外への興味と自分のやりたいこと

―海外転勤に同行する前のキャリアやライフプランについて教えていただけますか?最初に、海外に興味を持ったきっかけについて教えてください。

大学時代はバックパックで海外旅行に行ったり、現地でボランティア活動を行うなど、積極的に海外へ行っていました。特に新興国や発展途上国への関心が強く、そういった国で働きたいと考えていました。

ーキャリアについて伺います。新卒で日本の鉄鋼・機械専門商社に就職されました。就活の軸や想定していたキャリアについて教えてください。

鉄鋼や機械の専門商社に一般職で就職しました。新卒の就職活動の軸は2点あり、海外で働くことと、新興国や発展途上国の発展に関わるような仕事をすることでした。しかしそういった仕事に関われそうな会社に縁がなく、商社の一般職で就職することを決めました。商社に決めた理由は海外との取引が多く、日本にいながら海外とつながることができるためです。1社目を退職後、シンガポールの日系食品商社に現地就職し、三国間貿易の資料を作成したり、納期調整などを主に行っていました。

その後キャリアチェンジのため日本に帰国しました。事務などのアシスタントではなく、専門性をもって働くことができる仕事に職種を変えたいと考えました。しかし海外で未経験のまま職種変更は難しいと感じ、帰国を決めました。その時自分の適性に合った仕事は何かを考えたところ、頭の中でしっかり考えたいタイプだと感じました。細かなチェックが得意で、「細かいところまで見てるね。」と先輩に言われたことを思い出しました。そして算数や数学が得意で数字に苦手意識がなかったこともあり、会計に興味を持ちました。

ー日本に帰国し、人材派遣会社に就職されました。仕事内容について教えてください。

人材派遣会社では本社の経理部に所属して海外子会社管理を行いました。具体的な業務は海外子会社からの経理の資料を集めてチェックしたり、内容のヒアリングを行い、最終的に連結財務諸表を作成するために必要な数字を固めることでした。経理面での海外子会社管理の仕事が楽しく、更に会計の知識を得ていきたいと考え、米国公認会計士の資格の勉強を始めました。

プライベートの時間も大切に

―海外帯同中の活動について伺います。帯同に対してどのようなお気持ちでしたか?

帯同決定時は米国公認会計士の資格勉強中でした。このまま、資格を取得し自分の行きたい日本の会社に転職できたとしても、いつ帰国するかわからない夫を待つ日々は、自分にとって楽しいのだろうか?と思い始めました。自分のキャリアアップを目指してひとりで生きていくことよりも、夫との時間を大切にしたいと思い、帯同を決意しました。

―パートでお仕事をされているとのことですが、プライベートで活動されていることはありますか?

読んだ本を紹介する読書会にオンラインで月に1・2回参加しています。読書会で本を紹介するとなると、著者について、本の内容について調べてから、話す内容を事前にメモしておく作業が必要です。この作業だけでも勉強になるのですが、自分の言葉で本について話すことで、読後の、本についての記憶が強くなります。学生時代や日本で働いていた時は、本は読めても、読んだ後にその本についてアウトプットし、内容を自分の身にできる機会はなかったため、どこかもどかしさを感じていました。帯同生活が終わった後も続けていきたい趣味を見つけることができ、幸せです。また、読書会を通じて共通の趣味(読書)を持つ方と知り合え、接する機会が持てたことは、海外生活中、精神的に安定しなかった自分の心の支えになっていたと今では思います。

勉強面では、英語やアラビア語の勉強をしていました。英語に関しては、帯同中にTOEIC900点を超えるという目標を達成できてからは、洋書を読んだり、オンライン英会話などで勉強を続けています。

キャリアアップにむけて

―最後に、今後のキャリアやライフプランについて教えていただけますか?

米国公認会計士資格を取得したため、より会計の経験を深めていきたいと思います。また、国際協力や国際開発に興味があり、まだ明確には定まっていないですが、仕事以外の活動として資金関係の支援を行う機会がもてればなと思っています。そのためにも、引き続き英語の勉強を続けていきたいです。

夫の任期が決まっておらず、帯同前と帯同中、先の見えない不安がありました。私は、悪い方向に考え出すとどんどん思考が悪い方向に行ってしまう傾向があります。何か解決の糸口を見つけたく、コーチングを受けました。その際に、資料を渡され、悩みを書き出してくださいと言われ、実行したところモヤモヤしていた悩みを可視化できました。書き出すだけでは解決しませんが、自分の思いを外に出せた点が良かったです。これまでの経験を振り返ると、私の大学からの人生で共通していることは、「思った通りにいかない」ことです。そのため、その時々で自分にとってベストだと思う選択をするように心がけています。キャリアに限らず、さまざまな場面で今後も悩んだり迷ったりすることが起こると思います。その時は、「その時々でベストな選択をする」ということを忘れずに前を向いていきたいと思います。

学生ライター感想:

人生は「思い通りにいかない」とお話をされているYさんですが、常に自分に必要なこと、やりたいことは何か考え、資格取得など実行に移されている点に、芯のあるすてきな女性という印象を受けました。私も会計の資格取得に向けて勉強をしているため、インタビュー中に詳細を伺えた点も非常に勉強になりました。

取材・文:橋口琴音

 津田塾大学学芸学部国際関係学科/学士3年

校正:三浦梓

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