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駐在員から駐妻にー両立場の経験者が語る、理想の環境を手に入れる方法

プロフィール:1988年生まれ。大学卒業後日系電機メーカーにて営業、海外マーケティングを経験。2014年同ロンドン販社に駐在。帰任後、夫のブラジル赴任に帯同。2021年出産のため本帰国し、現在産休取得中。

駐在員から駐妻にー両立場の経験者が語る、理想の環境を手に入れる方法

今回は、ご自身のロンドン駐在を経験した後、配偶者のブラジル駐在に帯同された白宮まりえさんへのインタビューをお届けします。駐在員と駐妻の立場の違いに困惑されたという白宮さん。どのようにして、充実した帯同生活を送られたのでしょうか。

日本を知り、世界への道を切り開く

ー初めに、学生時代のお話から伺ってもよろしいでしょうか?

はい。ある時、外国で日本のことについて聞かれたのですが、あまり詳しく答えることができず、悔しい思いをしました。その経験から、海外に出る前に、まずは日本について知る必要があると感じました。そのため、大学では史学科に所属し、主に仏教美術などを勉強しました。

ーファーストキャリアはどのように選ばれたのですか?

日本と外国を繋ぐ仕事をしたいと思っていたため、多くの海外拠点をもっている点に魅力を感じ、日系電機メーカー(以下、A社)に就職しました。時計を扱う部署に配属され、営業と海外マーケティングの仕事を経験した後、以前から希望していた海外駐在に行かせてもらえることになり、ロンドンで1年半ほど働きました。

ー念願の海外駐在を実現させたのですね。

そうですね。当時は女性駐在員の前例が少なかったため、待っているだけでは機会を得ることはできないと感じていました。仕事で実績を出し、上司や同僚からの信頼を得られるように心がけ、積極的に駐在の意思をアピールしました。海外拠点の社員との人脈を作ることも意識しました。その経験から、自分の目標に向かって、能動的に動くことが大切だということを学びました。

ーロンドンでのお仕事はいかがでしたか?

ロンドンでは年齢や性別に関係なく仕事で認めてもらうことができ、年上の現地社員の方々とも対等な関係を築いていました。ワークライフバランスを取りつつ、長く働き続ける女性もたくさんいました。女性にとって、非常に働きやすい環境だったと思います。

ギャップを感じた駐在帯同、社会と繋がることの意義

ーその後、配偶者のブラジル駐在に帯同されたということですが、駐妻という立場の難しさを実感されたそうですね。

はい。夫も同じ会社だったため、当時新しく導入されたばかりの帯同休職制度を利用して帯同しました。ブラジルでは、駐在員としての海外生活との違いに困惑しました。ロンドン駐在中は、駐妻として海外生活を送っている知り合いに対して「自由で楽しそう」という印象を抱いていましたが、自分が駐妻になってから、駐妻は精神的に宙に浮いているような状態だと感じ始めました。1番辛かったことは、自分自身が何にも所属せず、周囲から夫の所属物のように扱われることでした。私は仕事も子育てもしていなかったため、自分のアイデンティティを失ったような気持ちになりました。

ーどのようにして、その状況から脱することができたのでしょうか?

日本人の友人に、現地で開催されている日系ブラジル人との日本語学習会を紹介してもらいました。そこでは、ブラジルに滞在している日本人とブラジル人が、お互いの文化を紹介しなから日本語を学ぶという企画に参加していました。私は、日本の歴史や仏教美術の紹介し、大学で専門的に勉強していた分野の知識を活かすことができました。私の話に興味をもってくれる人がたくさんいたため、非常に嬉しかったです。またランゲージエクスチェンジをする地元のコミュニティにも所属しました。定期的にカフェに集まって、仲間と語学学習に励み、ボランティアに参加したりもしました。社会との繋がりをもつことで、充実した帯同生活を送ることができたと思います。

産休中も自分を磨く、キャリアを磨く

ー本帰国後、現在は産休を取得されているそうですね。

はい。コロナウイルスの感染拡大により、ブラジルから一時帰国していました。現地に戻ることもできましたが、妊娠したこと、休暇が明けたらなるべく早く復職したいと思ったことから、私だけ日本に残り、本帰国という選択肢を取りました。復帰後のキャリアを意識し、英語とブラジルで勉強したポルトガル語のレベルアップに努めています。また、A社での担当分野に関する情報をアップデートしたり、上司と連絡を取ったりしています。

ー最後に、将来のキャリアについて、教えていただけますか?

今後は転職も視野に入れつつ、今まで一番長く携わってきたマーケティングの分野で、キャリアを継続していきたいです。自分自身の駐在や駐在帯同を通して、私は外国の人と触れ合うことが好きだと再認識しました。そのため、これからも海外と繋がりをもてるような仕事をしていくことができたら嬉しいです。

学生ライター感想:

仏教美術の知識を駐在帯同中に活かし、充実した海外生活に結び付けていかれたというお話が印象的でした。何事にも意味があるということを改めて学びました。白宮さんの、常に積極的な姿勢で仕事や海外生活に向き合うキャリアが素敵でした。

取材・文:笠原菜々子

 津田塾大学学芸学部英語英文学科3年

校正:中山斉奈

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