INTERVIEW

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プロフィール:大学卒業後、メルセデスベンツにてプロジェクトマネージメントを中心に、マーケティング、品質保証などを経験。第一子出産後、MBAを経て、アマゾンへ人事で転職。その後、自身の仕事でシンガポールへ転籍し、APACの人事の人事を経験後、9月より夫のスペイン赴任に帯同し移住。10月よりアマゾンのヨーロッパで業務開始予定。

子どもの将来の選択肢を広げるため、海外赴任へ挑戦

子どもの経験の幅や自分の世界を広げることを軸に、外資系企業内で日本からシンガポールへの転籍などキャリアを形成してきた若杉菜奈子さん。今秋からはスペインに帯同予定です。

外資企業で働く選択

―はじめに、大学を卒業した後のキャリアを教えていただけますか?

大学時代にインターンをしたメルセデス・ベンツ日本株式会社に入社しました。入社を決めた理由は、自動車業界が世の中に与えるインパクトの大きさに好奇心を持ったためです。日系大手企業も受けましたが、男女で面接の部屋や給与が異なることに納得がいかず、女性が問題なく活躍をしていることをインターンで知ったメルセデス・ベンツ日本株式会社に入社を決めました。思えばこのときから、私はきっと外資系企業の方が合うだろうなという感覚がありました。

その後は、社内でさまざまな職種を経験し、結婚、第一子の出産というライフイベントもこの会社にいるときに乗り越えました。そして入社から約8年弱経った頃、会社のいろいろな部署や仕組みをわかってきたため、もう少し広い世界を知りたいと思うようになりました。そこで、大学院で学び直しか、転職か迷った末、大学院進学を決断しました。

大学院の合格通知と同時に会社を退職し、その後2年間フルタイムのMBAコースに入学。大学院2年目では香港に留学をしました。当時は、夫が第一子を日本で見てくれていた一方で、私自身は第二子を妊娠しながら留学生活を送りました。12か国の学生と共に学んだ経験は今の職に活きています。また、大学院を卒業した後、私が職を持っていないと第一子が日本で通っている保育園を辞めさせられてしまうため、空白を作ることのないよう再就職活動も行いました。

子ども軸のキャリア形成

―次に、再就職から転籍のプロセスを教えていただきたけますか。

再就職活動では、主に業界規模や業界での立ち位置、成長性を考慮しました。結果、数社からオファーをいただき、最終的にアマゾンジャパン合同会社に決めました。決め手は、圧倒的な成長性、MBA卒業生向けのローテーションプログラムがあり、ポジションが次々に変わることに非常に興味が湧きました。

プライベートでは上の子が小学4年生になるまでに海外生活を経験してほしいという思いがありました。私自身帰国子女のため子どもの頃に複数のカルチャーを知り、ダイバーシティを体感することが大切だと思っているからです。はじめは夫の海外転勤を待っていたのですが、夫の海外転勤がなさそうだとわかってからは、私が海外の拠点に転籍しようと動き始めました。

まずは国を決めることから始め、最終的にシンガポールに決めました。英語を使えることやアジアマーケットでのシンガポールの優位性という私視点の事情もありましたが、主な軸は子どもたちの将来でした。また、大学院時に中華圏全体で就職活動をする学生を見て、言語1つでマーケットが広がることを知ったため、子どもたちには英語の他に中国語を身につけてほしいと考え、英語と中国語を使うシンガポールに。国が決まってからは、ポジションを探して応募、数回の面接を経て、転籍が決まりました。

転籍が決まった後、子ども2人を連れてシンガポールでの生活をはじめました。私自身出張もあったのですが、前職時代から「自分たちだけのこもった子育てはしない」と決めていたので、ヘルパーさんを雇いました。その間、夫は日本の会社と話し合ってシンガポールに来る方法を模索していましたが、彼は来られる見通しが立たなかったため彼は日本に残り、別居生活をしていました。

アジアの外で新たなチャレンジ

―最後に、今後の生活やキャリアについて教えてください。

夫がスペインに転勤することが決まったため、私たちもシンガポールからスペインに行くことにしました。長期的に家族で海外生活をすることを考えると、この選択がベストだと思っています。

私自身のキャリアとしては、Amazon内での転籍、あるいは転職を検討しています。具体的には、シンガポールでアジアマーケット全体をみてきた経験を生かし、Amazon内で欧州連合(EU)全体を扱い、かつ英語を使ってお仕事ができるポジションへの転籍か、日系企業でリモートワーク、あるいは外資系企業に転職かで模索しています。その後、Amazonヨーロッパ内のポジションに確定し、10月より勤務開始予定です。

子どもたちに関しては、語学だけではなく、世界には色々な人がいて、色々なカルチャーがあることをリアルに知り、その中で自分らしさを見つけ成長していって欲しいと願っています。親は選択肢は提示できますが、選択するのは本人なので、これからどのような道に進んでいくのか、ワクワク見守りたいと思います。

学生ライター感想

お子さんの将来の選択肢を広げるために、自分のキャリアを諦めるのではなく、積極的に創っていく姿勢が印象的でした。果敢に挑戦していく若杉さんを真似て、私も今後いろいろなチャレンジをしていきたいです。

取材・文:渡辺璃香

 慶應義塾大学大学院社会学研究科/修士1年

校正:三浦梓

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