INTERVIEW

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プロフィール:東京生まれ。これまで香港とブラジルに帯同。旅行業、金融業を経て、渡伯を機に2017年よりフリーランスに。今年、本帰国し「アリエスキャリア&ライフ」として再始動し、世界で輝くキャリアとライフを応援。他にも、海外こころのヘルプデスク24時や世界ウーマン(コラム連載中)などのボランティア活動も継続中。

帯同時のキャリア形成の方法〜「ライフキャリア」として何事も本気で!〜

香港とブラジルに帯同経験を経て、現在キャリアコンサルタントとしてご活躍する岩井真理さん。帯同中も自分にできることを探し、行動し続けた真理さんの価値観に迫りました。

女性活躍の第一線で抱いたキャリアへの関心

―海外転勤に同行する前のキャリアやライフプランについて教えていただけますか?

旅行会社勤務を経て、ブラジルに行く前は、約20年間金融機関に勤めていました。そこで営業や教育などさまざまな部門を経験したあと、営業開発室の責任者や採用関係のリーダーをしていました。その頃から、もし会社をやめるようなことがあったら、キャリアの世界で人を支援する仕事をフリーランスでやりたいとぼんやりと考えていました。

その後.夫の海外転勤が決まったのですが、結構悩み、すぐに決められなかったので、夫は2年間単身赴任をしました。迷ったポイントは.仕事そのものを失ってブラジルでやっていけるか、帰国後は仕事があるのだろか、ということでした。それと、今まで働いていないことが無かったため、意外と収入がなくなることも引っかかっていました。一方、帯同して新しい世界でチャレンジしたいという思いもありました。

自分について考え尽くし、行動に結びつけた帯同期間

―次に、海外滞在中にキャリアを意識して取り組んでいたことについて教えていただけますか?

人脈を大切にすることと、全部本気でやることです。

昔から人脈はお金で買えない宝だと思っています。金融機関勤務の時も信頼感が高まるとからご紹介に繋がるので、人脈は、とても大切にしてきました。

ブラジルに行ってからは、ボランティアであっても、本気でやることを意識しました。というより、ボランティアだからこそ、主体性が重要で、本気度は当たり前だと思ってやってきました。ブラジルでは就労は不可能でしたが、お金をもらわないからこそクオリティを落とすことは自分自身許せないし、無報酬の期間もライフキャリアを形成していると考えて全力で取り組んできました。

*ライフキャリア:岩井さんは仕事だけではなく生きることそのものをキャリアと考え、ライフキャリアと呼んでいらっしゃいます。

―ブラジル帯同中、悩んだことなどはありましたか?

ブラジルで初めて専業主婦をしたとき、アイデンティティクライシスのようなものに陥り、自分は無能な人間、世間から取り残されてしまったという気持ちになりました。しかし、ブラジルにくる前の私と今の私は何も変わってないということに気づいてから「私は私のままで良いんじゃないかな」と思えて、自分にできることを探すようになりました。

また海外生活では「自分の機嫌は自分がとらないと誰もかまってくれない」ことに気づき、自分の気分が落ちたときに盛り上げたり、楽しくするようにしたり、自分発信で何かをしていくことはとても大事だと思うようになりました。

経験を生かし、人の役に立ちたい

―最後に、本帰国後のキャリアやライフプランについて教えていただけますか?

キャリアコンサルタントとして人のお役に立ちたい、というのがベースにありつつ、もう一つ、ブラジルのことをお知らせするお仕事もやりたいと思っています。具体的には、日本にいた時ポルトガル語を教えてくれた先生と.その後友達になり、ブラジル人のメンタリティや文化、生活について情報を提供し、日本の人がブラジルに対して持つ誤解を解いていきたいと、話すようになりました。私も渡伯前に感じましたが、日本ではリアルなブラジル情報って、意外と少ないんです。

私の役割としては、この活動を通して、今後ブラジルや海外に行かれる方と、帯同されるご家族のメンタルも含めたサポートをしたいと思っています。さらに、いずれは異なる文化圏の人の、心の国境を取り払うようなことができたら良いなと思っています。私にはせっかく海外暮らしをしたというアドバンテージがあるので、そこを活用して人のお役に立ちたいと思います。

学生ライター感想

 日本で長年努力して築いたキャリアを手放すことは、とても勇気が必要だったと思います。ブラジル渡航後、どん底の気分に陥っても自分を見つめ続け、はい上がる強さに感動しました。

取材・文:渡辺璃香
 慶應義塾大学大学院社会学研究科/修士1年

校正:三浦梓

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