INTERVIEW

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プロフィール:大学卒業後、人材派遣サービス企業へ入社し営業を経験、その後関連会社であるアウトソーシングサービス企業へ出向。営業を経験した後に産休・育休を経て復帰、その後は同企業にて採用人事担当を務める。2020年1月より夫のイギリス赴任に帯同するため、休職中。

帯同をインプット期間として捉え自発的なキャリア形成を目指す

帯同を今後のキャリアのための準備期間と捉えているY・Kさん。帯同前後で変化した自身のキャリア形成への姿勢を中心にお話いただきました。

与えられたチャンスが繋げたキャリア

―人材系企業に就職した理由を教えてください。

大学生の時、女性の社会進出について関心があり、卒業論文のテーマにしました。女性の社会進出を阻む要因を調べ、ダイバーシティや女性活躍をテーマにしているセミナーに参加していくうちに、男女が分け隔てなく活躍できる場所で働きたいと思うようになりました。そして、女性が活躍できる場所を提供する仕事が自分に合っていると感じ、人材系の企業に就職しました。就職後、激務の中、社内では子育てと仕事を両立している女性の少なさを実感し、自分はどうするべきか模索し始めました。

―ご自身も結婚、出産を経験されて、キャリアへの影響を感じましたか。

妊娠は大きな転機になりました。自分の希望したタイミングで、物事が全て進むわけではないことを実感しました。子供を授かる前の2年間は、今の仕事を続けるか、転職するか悩みました。

出産後しばらくして、時間ができたことをきっかけに、ワークライフバランスに関する資格取得のための講座に通いました。これまで、昇進や関連関係会社へ出向した時は、頂いたチャンスがきっかけでチャレンジをしてきました。流れに身を任せてきたキャリアだと感じました。育休中に、自ら興味のある分野に挑戦したことで、自分の今後の働き方やキャリアについて考え直すことができました。

今振り返ると、このときの経験が、帯同中の過ごし方のヒントになっています。帯同は、キャリアの方向転換のための準備をする良いきっかけだと思うことができています。

帯同中はインプットの時間に

―帯同中のお話を聞かせてください。

オンラインで英語の勉強をしています。昨年3月からのロックダウンの影響で、現地の語学学校や子供を預けていた保育園などが全て閉まりました。夫が子供の面倒を見てくれる早朝7時半から9時にオンライン授業を受けていました。ロックダウン後は保育園が再開したため、現在は日中に授業を受けています。また、英会話の実践を積むために、保育園とのやり取りは夫任せではなく、自分でするようにしています。

英語以外には、オンラインセミナーに参加したり、本を読んだりして、新しい考え方に触れる時間に充てています。趣味のランニングも続けており、先日現地のハーフマラソン大会に出場し、完走しました。うまく物事が進まないことも多い帯同生活の中で、達成感を得られるような経験ができたことは大きな励みになりました。自分の自由な時間は徹底的に好きなことをして、子供がいるときはなるべく子供に集中することを意識してメリハリをつけています。

―帯同中、就職をすることは考えましたか

考えたことはあります。しかし手続きが複雑で、自分にとってハードルが少し高いと感じました。現在、無理をせずにできるボランティアをしようと考えています。イギリスはチャリティーが盛んで、チャリティショップが多くあります。ボランティアなど、英会話の実践を積める場所を探している最中です。

アウトプットを意識しながら、自発的なキャリア形成へ

―帰国後のプランを教えてください。

帯同前に休職した会社へ戻るつもりでしたが、転職も考え始めています。これまでの帯同経験を通して、新しい環境から学べることがたくさんあることに気付き、その経験をもとに、社会に良い影響を与えたいという気持ちが生まれました。私自身も同じ環境に戻るより、新しい環境で自分を成長させる方が、これからの人生を楽しめるのではないかと思いました。

今後も、目の前の自分の興味があることに躊躇せずチャレンジしたいと思います。英語学習もそのうちの一つです。何をしたかではなく、何を学んだのかを意識すること、そのときに感じたことを言葉にして残すことを心掛けています。

―最後に読者へのメッセージをお願いします。

駐在に帯同する前まで、変化のきっかけはあくまでも外部から与えられたものでした。しかし帯同については自分の意思で決められたと思っています。今後は自発的にキャリアを積んでいきたいと思っており、帯同期間はそのための準備期間だと思っています。また、せっかくの準備期間だから、と焦るのではなく(私もそうでしたが)、大事なのは、自分が興味を持ったことに自分のペースで挑戦してみることなのではと感じています。その挑戦の積み重ねが、本帰国後の道を開いてくれると思います。

学生ライター感想:

帯同をキャリアの方向転換のための準備期間と捉える姿が素敵だと思いました。教えていただいた、復習を重視した英語の勉強法をこれから実践したいと思います。

取材・文:伴仲 紗恵

 津田塾大学 多文化・国際協力学科/1年

校正:山口友梨子

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