INTERVIEW

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プロフィール:立教大学卒業後、日本貿易振興会(現 独立行政法人日本貿易振興機構)に勤務したのち、夫のタイ・バンコク赴任に帯同。駐在帯同中、タイ国立タマサート大学大学院にてマーケティング修士を取得。本帰国後、日系ベンチャーキャピタルに就職。外資系決済サービス企業を経て、現在は外資系IT企業でマーケティング業務に従事。

チャンスを掴み、挑戦し、「着実」に理想のキャリアへと向かう

今回は、駐在帯同中にタイの大学院に通われ、ファーストキャリアとは異なる分野にも関わらず、着実に理想のキャリアへの道を切り開かれた、石毛佳織さんにインタビューさせていただきました。社会で活躍し続ける女性、石毛さんのキャリア観に迫ります。

女性の活躍、世界との繋がりを求めたファーストキャリア

ー学生時代は、何を勉強されていたのですか?

「人」について学びたいという思いから、教育と心理がどのように人間を形成するのかに関心があったため、心理学に重きを置いた授業を中心に受講していました。学生時代はキャリアを意識していたわけではなく、自分の興味を追求しました。

ーどのようにキャリアを形成されたのですか?

高校の授業で国際協力について学んだこと、幼少期から中学にかけて海外で生活をしていたことから、日本と世界を結ぶ仕事に就きたいと考え始めました。国内外に多くの拠点を有し、女性職員が活躍している点に魅力を感じ、日本貿易振興会(現独立行政法人日本貿易振興機構)(以下、ジェトロ)に就職しました。

ージェトロでは、どのようなお仕事をされたのですか?

貿易や投資に関する情報をお客様へ提供する業務を経験した後、名古屋に転勤し、地元の自治体と一緒に国際業務に取り組んだり、日本企業の海外進出支援等をしました。東京本部に戻ってからは日本に進出する外国企業の拠点設立支援の仕事に携わりました。

大学院でマーケティング学に挑戦、タイ帯同中

ーその後、配偶者のタイ駐在が決まったそうですね。

はい。仕事にやりがいを感じていたため、できれば仕事を続けたいと思っていましたが、当時は帯同休職制度がありませんでした。色々悩んだものの、帰国後に再就職できるかもしれないと感じたこと、次のキャリアに向けてタイで勉強できるのではと考えたことから、退職を決意しました。

ー渡航されるまでの期間はどのように過ごされたのですか?

夫の現地での生活や仕事が落ち着くまで、私だけ日本に残りました。夫が出発して8か月間、渡航のための手続きや引っ越し準備、現地の大学院に入学するための準備や勉強などをしていました。

ータイでは、マーケティングを勉強されたそうですね。

帰国後のキャリアを意識して、ビジネスに関することを学びたいと考えました。マーケティングが人々の日常生活と深く関連していることに興味をもったため、経営大学院でマーケティング学の修士を取得しました。学部時代に学んだ心理学も役立ちました。

理想のキャリアを積み上げる―マーケティングの道へ、着実に

ー帰国後は、どのように再就職をされたのですか?

マーケティングの仕事をしたかったのですが、民間企業での業務経験がなかったため、就職先を見つけるのは大変でした。転職エージェントの方に、ベンチャーキャピタル(以下、B社)のアジア事業部門を紹介していただき、社会に復帰することができました。

ー転職されたそうですが、どのような経緯があったのですか?

B社に入社して間もなく、リーマンショックが起き、その影響でB社の業績が厳しくなりました。周りの人たちが転職活動をしている中で、私も徐々に転職を考え始めました。同時期に、日本に進出する外資系決済サービス業(以下、C社)の日本拠点に勤務する人材を探しているというお話を受けていたため、ジェトロでの経験を活かせると考えたこと、偶然にも、C社が大学院でビジネスケースとして勉強した企業だったことから、C社への転職を決めました。

ーC社では、マーケティングに携わることができたそうですね。

はい。空きが出たポジションに応募し、念願だったマーケティングの仕事に就くことができました。3年ほど夢中で仕事をしていましたが、途中で産休・育休を経て育児との両立が難しくなり、ワークライフバランスが崩れてしまったため、キャリアをリセットするつもりで働き方を変えようとしていた時に、知人より声がかかり転職をしました。育児が落ち着いてから再度転職し、現在は外資系IT企業でマーケティングに従事しています。

ー今後のキャリアについてはいかがですか?

しばらくの間はマーケティングの分野で専門性を高めたいと考えていますが、将来的には、チームをまとめるマネージャーになりたいです。私は、多様なマーケティング活動をクリエイティブに企画し、日本やアジア、グローバルチームとコラボレーションして実施し、結果、会社に良いインパクトを与えられるマーケターでありたいと思っています。その思いを大切にし、育児と両立させつつ、可能な限り働き続けたいと考えています。

ー最後に、石毛さんがキャリアを通して大切にされてきたことを伺ってもよろしいですか?

はい。興味をもったことに、まずはチャレンジしてみるということです。女性のキャリアにはライフイベントが関わるため、躊躇してしまう時があると思います。しかし、困難な場面でも、手を差し伸べてくれる人がいたら、そのサポートを得ることで乗り越えることができるかもしれません。私はありがたいことに家族や会社、同僚のサポートと理解で仕事を続けられてきました。迷ったらまずやってみようかなという気持ちで、積極的にチャンスを掴むことが大切だと思っています。

学生ライター感想:

周囲のサポートを受けつつ、マーケティングという理想のキャリアを追求する姿が非常に素敵だと感じました。チャンスを掴むことの大切さを改めて学びました。

取材・文:笠原菜々子

津田塾大学学芸学部英語英文学科3年

校正:山口友梨子

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