INTERVIEW

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トータルビューティーアドバイザー。2009年青山学院大学英米文学科卒業。2015年に長女を出産後、2016〜2020年末まで夫の米国駐在に帯同。在米中にNY州認定エステティシャン資格取得を皮切りに、メイク、色彩、栄養などトータル美容に必要な知識と技術を修得。第6回コスメコンシェルジュ金賞受賞。2021年~ドイツ・ミュンヘン在住。

スペシャルな自分へ

今回は、帯同先であるアメリカやドイツでメイクアップアーティスト兼美容インフルエンサーとして活動されている熊谷真理さんにインタビューさせていただきました。海外帯同中の「美」を極めた真理さんに迫りました!

仕事への熱意

ー駐在に帯同する前のキャリアについて教えていただけますか?

学生時代から、イベントが好きで文化祭実行委員長やアナウンス研究会でラジオ番組のMCなどをしてきました。大学卒業後は金融関係の企業に就職し、特定総合職として営業に4年間従事しました。入社後は、生涯この会社で働くつもりで、仕事に自信もありましたが、出張の多い業務だったため、結婚後も続けるハードルが高く転職を決意しました。内定をもらった企業の内、女性が働きやすい環境が整っている化粧品会社に転職を決めました。転職後は宣伝部にて記事や広告の作成や、雑誌とのコラボレーション企画といった、自社ブランドの販売促進に関わる業務を行いました。社員の95%が女性のため、病児ベビーシッター制度などの育児サポート制度が充実しており、出産後も職場に復帰する予定でした。しかし出産2カ月後に夫の海外転勤が決まり、仕事を辞めたくなかったのですが、夫に帯同することを決めました。

 

スペシャリストへの道

ーアメリカ帯同中はどんなことをされましたか?

帯同中に何かしないと日本に戻った時に何もできないと思い、渡米5カ月前に化粧品検定1級とコスメコンシェルジュの資格を取得しました。渡米3日後から美容ライターとして仕事を始め、半年ほどさまざまな美容サイトの記事を書きました。仕事の幅が広がってきた頃、あるサイトで別のライターが無断で画像転載し、その影響で私も仕事が減り、ウェブ上にあった私の記事も削除されました。そのことを契機に他媒体に身をゆだねるのではなく、自分が直接関われる媒体で形にする必要があると思い、インスタグラムに美容関連の記事を毎日投稿することを始めました。投稿開始から半年間でフォロワーが1万人になり、美容分野の勉強を頑張れば、仕事の幅がさらに広がると確信し、2017年6月からエステティシャンの資格取得のため、半年間ニューヨークの美容学校に通いました。肌やメイク、ワックス脱毛について実技も交えて学び、ライセンスを取得することができました。さらに2ヶ月間メイクの専門学校に通った後、ニューヨークファッション工科大にてカラースペシャリスト、コーネル大学で栄養学の勉強もしました。

メイクだけではなく色彩、栄養といった幅広い知識を持つ美容家になり、発信したいと考え、自分の理想に合った勉強を積み重ねました。今後AIが進化する中で、人の役割はジェネラリストではなくスペシャリストに変わると思います。その傾向はコロナ禍でさらに顕著に見えてきたと感じます。今後は特定分野で専門性を持つことが自分の強みになると考えているので引き続きこの道を極めたいです。

ーアメリカでの生活で一番印象に残っていることは何ですか?

最初に通った美容学校が強く印象に残っています。言語の壁を感じ、不安に感じていましたが、自ら美容が好きだ、学びたいと積極的に意思表示することで周りの協力を得られ、期待以上のフィードバックもありました。

またアメリカと日本の美容の違いも勉強できて楽しかったです。日本では自分に似合うかどうかを優先させる傾向がありますが、アメリカでは自分の好きなものを最優先させる傾向があり、美容を堅苦しく考えず、フラットな環境で楽しもうとしている点が一番大きな違いだと思いました。

ー現在はどんなことを行っていますか?

ミュンヘンにきて約9カ月ほどたち、今はメイク・スキンケア講師として日本在住の方にオンラインメイクレッスンをしたり、ミュンヘンでは対面レッスンもしています。また、ミュンヘンの日本人会で美容セミナー講師としてお話をしたり、連載記事の執筆もしています。2021年春にはミスグローバルアースという世界四大ミスコンの団体から打診がありスキンケア講師として候補者にオンライン講義も行いました。

2022年1月からは東京FMのAuDeeマイスタジオでラジオ配信もスタートさせたところです。2020年までは比較的オンラインで一方的な発信をすることを主な仕事としてきましたが、2021年からは人とコミュニケーションを取りながら進める仕事も増えてきて嬉しい限りです。

自分の軸を元にこれからも

ー最後に、今後のキャリアについて教えてください。

帰国後に、必ず仕事をするために帯同中のキャリアの空白を埋めなければならないという考えが自分の活動の原動力になっています。結果として、日々の活動が評価されて今年2月にコスメコンシェルジュの金賞を受賞しました。全国から5名ほどしか選ばれない賞を受賞できて、頑張ってきてよかったと思いました。

また、先月からYouTubeを開設したので、まずはYouTubeの登録者を伸ばしチャンネルを軌道に乗せることをひとつの目標としています。また日本に戻っても美容関係の仕事を続けて、いつか自分の製品を作ることが目標です。これまでの経験から、世界には意外な美容法があり実際試さないと良さは分からないと感じています。アメリカとドイツでの経験を活かした製品を作り、差別化を図りたいと考えているため、ドイツにいる間はさまざまなことを吸収したいです。これまでは発信することに注力してきましたが、これからは現地の情報を吸収することを意識してミュンヘンでの生活を送りたいと思っています。オープンマインドで過ごしていたら、もっと世界観が広がっていくと思うので、美容を軸としつつも新たなジャンルにも挑戦していきたいという野望もあります。

学生ライター感想:

熊谷さんの一つ一つの言葉に胸を打たれました。特に「ジェネラリストではなくスペシャリストに」という言葉がグッときました。インタビューを通して、私自身背中を押された気がしました!

取材・執筆:津田京香

 津田塾大学総合政策学部2年

校正:室田美鈴

文責:三浦梓

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