INTERVIEW

  1. HOME
  2. ブログ
  3. インタビュー

プロフィール:大学で中南米地域の文化を学び、卒業後は自動車部品商社で海外営業を担当。その後メキシコの自動車部品メーカーに転職し、現地工場立ち上げや調達部門で5年間勤務。本帰国し、結婚。その後2年間、配偶者のバンコク(タイ)駐在へ帯同し、現地で妊娠、出産。2019年に本帰国し、現在は商用車メーカーにて勤務中。

「やり切る」ことで、次へ進んできた語学スキル✖️経験でキャリアを切り拓く

学生時代にラテンアメリカに惹かれ、日本での海外営業やメキシコでの現地就労、配偶者のタイ駐在への帯同を経験された櫻井さん。これまでの経験や本帰国後の今、そして今後についてお話を伺いました。

「やり切る」ことで次のステップへ進んできた

ー学生時代や、最初のキャリアについて教えてください。

大学では歴史文化とスペイン語を学んでいました。在学中に1年間の交換留学でペルーの大学に行き、ラテンアメリカの文化が非常に好きだったため、卒業後もラテンアメリカに関わりたいと思っていました。中南米を選んだ背景として、より違うものを見たい・知りたい、という思いがありました。留学後の就職活動では、海外営業で中南米に関連する会社であれば現地へ出張や駐在のチャンスもあると思い、自動車部品の商社へ入社しました。中南米各国のお客様を巡る海外出張含めた海外営業の仕事をしました。

ーその後、メキシコで工場の立ち上げをされたんですね。

働いて5~6年目くらいの時、日本の自動車部品メーカーがメキシコで工場を立ち上げるため、求人が届いたんです。次は現地に住んで仕事をしてみたいという思いがあったため、面接を受け、ご縁がありました。最初は、当時の年齢や治安面、リスクを考えて迷っていたのですが、ずっと行きたかったタンザニアへ旅行へ行き、綺麗な海を見ながらボーッとしている時に、「やはり行きたいから行こう!」と決めることができました。

現地では、最初は人事や総務、通訳翻訳をしていました。その後やりたかった購買の仕事もできました。チームを持つこともできて、語学を使っていろんな仕事に携わり、メキシコでは好循環が沢山ありました。

5年ほど働き、仕事的にはやりきった気持ちだったため日本へ帰ろうかと思っていた時、現地で出会った今の夫がタイへ異動することになりました。年齢面と、駐妻として海外に関わることも面白いのではという思いから、結婚してタイへの帯同を決めました。振り返ると、結婚を決め、メキシコから帰る時や日本からメキシコに行くことを決めた時「やることをやり切った」と感じていました。やり切ることで、次に進めるのかもしれません。

駐妻としての海外生活。妊娠、出産、子育てを通じて見えたタイ

ー実際にタイへ行かれてどうでしたか?

最初は非常に嫌でした。ずっとラテンアメリカ圏で過ごしてきたことと、駐在員の働き方や、「駐在妻は働いてはいけない」という暗黙の了解や制限があったためです。また、夫の職場がバンコクから遠かったため、夫は職場付近に、私はバンコクに住むように言われ、週末婚のようになってしまったんです。自分でいろいろと調べて夫の会社に交渉もしたのですが、ダメでした。駐妻として洗礼を受けた感じで、当時はもがいていました。

そこからまずはタイ語を勉強しようと大学へ行き、徐々に知り合いが増えて慣れてきた頃、妊娠が分かりました。現地就労も検討したことがありますが、子どもを望んでいたこともあり、その時は一旦、仕事への思いは置いておこうとなりました。体調が安定してから外に出ると、タイの事が徐々に分かるようになり、お腹が大きくなってからは子ども好きなタイ人から話しかけられることが増え、生活が楽しくなりました。タイで出産もして、合計2年ほどタイで過ごしました。

積み上げてきたものと今後のライフキャリア

ーキャリアとライフプランとの両立について教えてください。

キャリアについては、海外にずっと携わっていたいと考えていました。また、やっておいてよかったことは、積み上げをしてきたことです。というのも、帰国後の現在は商用車メーカーで勤務しており、その会社の面接時に、ずっと自動車の仕事をしてきたことと、海外での就労経験が評価されたためです。タイと帰国後で合計2年程のブランクはありましたが、今までの経験が繋がりました。

今は育休中で来年5月に仕事へ戻りますが、メキシコでの生活を通じて、家族を大切にしたいという気持ちが私も夫も強く、家族と仕事の両立が今後のテーマです。また、今後は社会を良くする仕事に関わりたいことと、関わる人に「ありがとう」と言われる仕事をしたいと考えています。今はあまりスペイン語を使用する機会がないのですが、子育てが落ち着いたらまたスペイン語を活かした仕事がしたいと思っており、今は語学とそれに関わる資格の勉強をしています。

ー学生にアドバイスがあればお願いします。

女子学生が就活する時は、女性先輩社員の活躍や育休の取得実績などを見るのが良いと思います。女性としてどういう働き方ができるかが分かるため、勉強になると思います。

学生ライター感想:

自分の興味・やりたい事に全力で向き合い、やり抜くことを繰り返して、自分だけのキャリアを築かれている姿がとても素敵で、私もこんな生き方がしたいと思いました。(77)

取材:吉岡千咲

 津田塾大学学芸学部国際関係学科4年

文:奥村綾香

校正:山口友梨子

関連記事

インタビュー

SNSもチェックしてみてください!