【会員によるリレーエッセイ / Vol.7】宇田葉子さん~ブランクを経て復職した今、思うこと
「Our Voices ~ 会員によるリレーエッセイ」 駐妻キャリアnet会員のリアルな経験談を、会員と会員がバトンタッチしてゆくリレー形式でお届けしていきます!等身大のロールモデルに出会うことが出来るかも!?
Facebookの会員限定グループ内では、リレーエッセイにご登場いただいた方と会員の皆さまとの交流の場を設けています!
皆さま、初めまして。宇田葉子と申します。
まずは自己紹介させていただきます。私は大卒後、1996年からシステムエンジニア(SE)として5年、転職して教育産業の事務系総合職として3年勤務し、2004年に夫の海外赴任機に退職しました。インドネシアのジャカルタで駐妻として5年、それから本帰国はせずに夫の留学・インターン帯同のためアメリカで2年を過ごし、2011年夏に本帰国しました。
帰国後は国内の転居を繰り返したこともあり、私は子どもの様子を見ながらアルバイトやPTA活動などをしてきましたが、2018年5月、14年ぶりにフルタイム正社員として就職しました。現在は公益法人でWebコンテンツの制作、Webシステム運用管理などを担当しています。
今回はブランクを経て復職した経験から思うことをまとめました。本帰国してから時間が経ってしまったので現役駐妻の方の役に立つものではないかもしれませんが、何かの参考になれば幸いです。
帰国後に正社員として就職するまで
本帰国時、子どもは年長児(6歳)と年少児(4歳)でした。帰国後、まずは子どもたちの預け先を何とか見つけ、3か月後に市場調査の補助からキャリアを再スタートさせました。
その後、夫の仕事の都合で2度の転居があり、そのたびに生活環境も仕事もリセットしました。また途中で諸事情により何度か転職もしたので、帰国後に経験したのは以下の6社8ポジションになります。
【拠点A(1年6ヵ月)】1.市場調査補助 2.研究機関Web担当
【拠点B(4年)】3.語学スクール教務スタッフ 4.ベビーシッター 5.ホテル営業事務 6.ホテルWeb担当兼マーケティング部門アシスタント
【拠点C(~現在)】7.ホテルWeb担当 8.現職
1~7はアルバイトで、正社員は現職のみです。求職活動についての詳細は割愛しますが、子どもがいてブランクがある女性が社会復帰するには、帰国前の想像をはるかに超える厚くて高い壁がありました。それでもその時にできることを少しずつやってきたことで、ようやく正社員の採用試験に応募できる状態になったのだと感じています。
復職に際しての懸念事項とその対応
ブランク後の復職となると懸念事項はたくさんあるかと思います。仕事と家庭の両立はできるか、新しい職場に馴染めるか、スキル的についていけるか、体力は持つか、、、。など。私は帰国後、子どもの成長とともに少しずつ仕事に使えるパワーや時間が増えていったので、それらのことも徐々に進めてきていたようです。今のところ何とかやっています。
ブランク後の復帰に焦りは禁物ですが、何もしないでいるよりは、やれる範囲でキャリアのアクセルを踏んでいくことをおすすめします。自分の社会復帰へのリハビリもありますが、家族にも準備期間が必要です。特に子どもがいる場合、急にママがフルタイムワーク、というのは親子で大変だと思いますので、少しずつ体制を整えていくと良いと思います。
ブランク期間に得たもの
私は大卒後そのまま正社員として就職し、転職はしたものの切れ目ないキャリアを積んでおりました。でも駐妻になったことで、いろいろな経験をすることになりました。
・海外で生活風習も言葉も分からない中、暮らしたこと。コミュニケーション力、サバイバル力が格段にアップしました。
・帰国後、子どもが待機児童になったり、アルバイトに応募しても応募しても落ちたり、「ブランクがある方はお断り」と派遣の登録もさせてもらえなかったり、採用後も正社員との差(待遇面だけでなく、仕事の成果を期待されない・評価されないという点でも)等に悔しい思いをしたりしたこと。TOEICのスコアを上げたり、パソコンのスキルアップをめざして独学したり、ということをしてもあまり評価されず、「子供がいて残業できない、また引っ越す可能性があるのではないか」等で敬遠されていたように思います。自分の力ではどうにもならない理不尽さをたくさん感じました。
・それと引き換えに、専業主婦やアルバイト勤務でいることで、子どもが小さい頃は成長をそばで見られたり、学校行事やPTA活動に参加したり、という時間的ゆとりを持てたこと。人生の宝物になる思い出がたくさんできました。
これらは、ずっと正社員だったら体験できなかったことです。私の人生の財産だと思って、これからも私なりのキャリアを重ねていきたいと思っています。
Facebookグループ「ブランク復職女子のカフェ」について
現在、フルタイムで仕事をしつつ家事もこなす毎日を送っています。慌ただしいながらも充実しているのですが、ちょっと寂しい瞬間があります。学生時代の友人、駐妻時代の友人、子どもを通じて知り合った地元のママ友など、どれも大切な人たちですが、ブランク後に復職した今の私の悩みや思いを共有できないのです。そこで、同じような境遇の方とつながれないかな、とFacebookグループを立ち上げました。
(Facebookに飛びます)
先日このグループでつながった方々とオフ会をしたのですが、初対面なのに本当に話が盛り上がり、次の日は自分でもびっくりするほど活力が湧いてきました。
その場でも話に出たのですが、旧友やママ友など身近な知り合いであっても、その友人がキャリアに対する思いをどの程度持っているのかを想像するのは難しく、またそれぞれ事情もあったりするので、なかなか踏み込んだ話ができなかったりします。
「ブランク復職女子のカフェ」はキャリアのブランクがある女性同士の気軽な異業種交流の場にしていくつもりです。仕事への想いなどちょっとアツいもの、年下の上司や年の離れた同僚との付き合い方などブランク女子ならではの仕事上のアドバイス、失敗談やあるあるネタ、通勤着の悩みや時短家事テクの相談など、たまにオフ会やオンライン会をしながらおしゃべりできるようにしたいと思っています。
グループの入会条件は一切ありません。駐妻でも駐妻でない方でも大歓迎、ブランク期間やブランク経験も問いません。お気軽にご参加ください。お知り合いにもぜひシェアをお願いします。(※開設当初は「3年以上のブランク経験のある方」としていましたが、現在はその条件はありません。)
長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
世界各地でしなやかにたくましく活躍する駐妻の皆さんにはとても励まされています。駐妻経験を今後の人生に活かせるよう、お互い頑張りましょう!