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【現地情報リポート/Vol.2】ベルギー駐在帯同家族の就労と納税について

【現地で就労したい方応援企画】 海外に在住している駐妻キャリアnet現地情報リポーターによる現地就労に関する情報をリレー形式でお届けしていきます!

こんにちは!ベルギーの駐妻です。 「家族は一緒にいるべき」との考えのもと、十数年のキャリアを一旦中断して、昨年から駐在帯同でベルギーに住んでいます。初めは人生の夏休みという浮かれた気分でいたのですが、帯同生活を過ごしていく中で、夫は会社で多国籍スタッフと仕事をし、子供は学校で現地の子を含む多くの人と触れ合う、という異国での生活を最大限活かした日常を送っているのに対し、特に異国にいる機会を活かしきれていない自分に段々物足りなさを感じるようになりました。 そこで、「もしチャンスがあれば私もベルギーで働こう!」と決め、Visaや税金関連のことを調べることにしました。 諸々の事情によりまだ現地での就職活動をするには至っていませんが、これまでに調べた内容や情報のソースをシェアすることで、少しでもベルギーで現地就職したい方のサポートになればという思いで書きました。

ベルギーで現地就労するにあたりお伝えしたいこと

1.   ベルギーの就労許可について 2.   ベルギーの確定申告と駐在員税制について 3.   ベルギーにて駐妻が働くために必要な確認事項 4.   今後の予定

1.ベルギーの就労許可について

ベルギーでは海外駐在員の家族もベルギー国内で就労できます。約2年前まではnon-EUの帯同家族に就労許可は認められておらず、採用予定企業のスポンサーシップのもと、就労許可証を別途申請する必要がありました。しかし、現在では制度が変わり、帯同家族のIDカード(長期滞在visaで入国後、自治体から発行されるマイナンバーカードのようなもの)の裏に、”Marché du travail = illimité (就労 = 無制限)”と書かれ、就労が認められるようになりました。

【参考サイト】 https://economy-employment.brussels/work-permit-exemption

ただし家族帯同ビザ(Family reunion visa)で入国しているため、駐在員として来ている家族が帰国する際は権利が消滅し、残って仕事を続ける場合には改めて就労許可書(Single Permit)から取り直す必要があります。

また、この労働許可は国内企業への雇用に対してのみで、例えば業務委託・フリーランス・自営/起業、等の場合は別途社会保険や税金番号等の申請のため、”Professional Card”の取得が必要になるそうです。

【参考サイト】 https://www.belgium.be/en/work/coming_to_work_in_belgium/self_employment

2. ベルギーの確定申告と駐在員税制について

IDの裏に就労可の文字を見つけたら、次に確認することは税金です。

ベルギーでは働く人全員が確定申告を行う義務があります。源泉徴収はありますが、年末調整はありません。そして、確定申告は家族単位で行います。そこで複雑になってくるのが、駐在員である家族と一緒に確定申告を提出する方法です。

少し話がそれますが、ベルギーは税率の非常に高い国 (50%以上)で有名です。しかしその一方で、グローバル企業からベルギー国内へ派遣されてくる一定以上の役職に就く駐在員に対しては、あらゆる税控除(ベルギー国外で得た収入、引っ越し代、家賃、子供の学費等を含む)を認めています。tax上non-residentという扱いになり、多くの日本人駐在員はこちらの制度を利用の上で派遣されているようです。

【参考サイト】 https://www.expatica.com/be/finance/taxes/expat-tax-incentives-belgium-103422/

この税控除を利用した確定申告は非常に複雑で、企業の多くは契約している会計事務所に駐在員の確定申告を一任しています。家族一括での確定申告を求められているのに対し、駐在員の確定申告のみ会社が委託先に任せてしまうため、パートナーの確定申告も一緒に手続きしてもらえるか、確認が必要です。ちなみに、夫婦それぞれに現地採用の場合はシンプルで、2つの源泉徴収票をもとに必要事項を一枚の紙(もしくはオンライン)に記入するだけです。

3.ベルギーにて駐妻が働くために必要な確認事項

ここまでの話から、ベルギーに帯同してきている家族が働くために必要な確認事項は下記になります。

  • IDの裏にMarché du travail = illimitéと書かれているか
  • 駐在先企業が妻(夫)の就労を認めているか
  • 駐在先企業確定申告委託先にパートナーの確定申告まで任せられるか(ベルギー国内企業にて働く場合、源泉徴収票を委託先会計事務所に提出すれば基本ok。追加料金等かかる場合の相談が別途駐在先企業と必要)

* 公務員派遣で渡白されている場合、パスポート・税制ともに企業派遣とは異なるため、派遣元への確認をお勧めします。

以上、ベルギーにて現地就職する際に必要な条件・確認事項でした。

4.今後の予定

ベルギーでは昨年秋から再び長いソフトロックダウンが続き、多くの企業が在宅ベースでの仕事を募集し始めています。この機会に、家事育児と両立可能な、出勤頻度の少ない仕事を探そうかと考えています。 一方で、ベルギーはフランス・オランダ語圏であるため、仕事における使用言語が英語または日本語のみの仕事が少ないです。そのため、自分に適した仕事が果たして見つかるのか、不安も少し感じています。まずは今一度自分がどういう仕事をしたいのか再度棚卸しをして、準備が整ったら積極的に仕事探しをしてみようと思います。また進捗があればレポ―トします!

拙い文章でしたが最後まで読み進めて頂きました方、心から御礼申し上げます。

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