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【現地情報リポート/Vol.1】駐妻としてアメリカで働く

【現地で就労したい方応援企画】 海外に在住している駐妻キャリアnet現地情報リポーターによる現地就労に関する情報をリレー形式でお届けしていきます!

こんにちは!アメリカ/ニューヨーク(NY)の駐妻です。私は日本で6年半日系金融機関に勤務した後、夫の駐在をきっかけに渡米し、半年弱の就職活動を経て現地金融機関に正社員として再就職しました。日本人駐在員が比較的多いNYでさえも、未だに扶養を外れてまで働く駐妻に会うことは非常に珍しい環境下、同じように現地就労を検討される方の道標になればという想いで書きました。

アメリカで現地就労するにあたりお伝えしたいこと

1.   現地就労に必要なものと取得方法 2.   現地就労先の探し方 3.   給与と医療保険、納税方法について 4.   就労してみて感じたこと

1.   現地就労に必要なものと取得方法

駐妻として渡米が決まり、現地で就労を希望する場合には、まず初めにEAD (Employment Authorization Document、以下EAD)の取得が可能な帯同VISAかどうかの確認が必要です。私はL-VISAで渡米し、途中夫の仕事の関係でE-VISAに切り替わりました。L-VISAもE-VISAもEADの取得が可能です。

EADは、書類送付から 許可が降りるまで一般的には5ヶ月程度かかると言われています。EADの取得前から就職活動は開始できますが、正式な就職にはEADが必須ですので、私は渡米前から必要な書類を集め、渡米と同時に申請しました。実際に準備した書類は以下の通りです。(2017年4月時点)

  • Form I-765:労働許可証申請書(USCISのウェブザイトからダウンロード可能)
  • 申請費用($410)
  • I-94のコピー
  • 生年月日と顔写真付きIDのコピー(パスポート、ビザ、アメリカ国内の運転免許証など)
  • 証明写真2枚(アメリカのパスポートサイズ)
  • 婚姻証明書 (Marriage Certificate) のコピー (配偶者として申請する場合)

帯同VISAの場合、多くが英語の婚姻証明書(Marriage Certificate)の提出を求めており、領事館で英訳された婚姻証明者を作成してもらう際に戸籍謄本(取得から3ヶ月以内)が必要となりますので、事前に日本で取得しておくとスムーズです。 尚、具体的なEAD取得可能なVISA種類や申請書類はhttps://www.uscis.gov/i-765の最新情報を参照してください。

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2.  現地就労先の探し方

ニューヨークは沢山の企業が存在しますので、ポジションもエージェントも玉石混交。渡米当初、働く駐妻が周囲にほとんどいないことがとても不思議だったのですが、実際に就職活動をしてみて納得。たとえEADが取得できたとしても、駐妻がゼロスタートからニューヨークで納得のいくポジションを得るには沢山の壁がありました。

■転職エージェント

私はHPから企業に直接応募したり、複数のエージェント経由で応募しましたが、最終的には「業種特化型の転職エージェント」で納得のいく就職ができました。 大手を否定するわけではありませんが、ただでなくても競争の激しいニューヨークの転職マーケットで自分が埋もれないためには、業種ごとの特性を把握して、履歴書(CV)のブラッシュアップや面接のコツなども教えてくれるようなエージェントに出会うことがポイントになると感じました。

■履歴書の作成方法や面接対策

渡米直後、大手の転職エージェントに会った際、CVの内容が控えめすぎて目立たないことや、カバーレターがないことを指摘されました。「郷に入っては郷に従え」。自分の強みをアピールして希望の職に就くため、CVの作り込みと面接対策の必要性を痛感しました。そこで主に面接対策のために、EADの許可が降りるのを待つ間、家からアクセスのよかったコロンビア大学が提供する移民に向けた英語プログラムに参加しました。Community Impact という団体で、コロンビア大学の現役大学生が自身の経験や勉強のために講師となって無料で英語を教えてくれます。また、Job Roadというプログラムで、その後の就職活動に向けたCVのブラッシュアップや面接練習等も無料でしてくれました。週4日、1日2時間みっちりと英語に浸り、更にJob Roadで面接練習や面接のコツなどを叩き込んでもらったことで、実際の就職活動にも自信を持って取り組めました。

■滞在見込み年数について

私が面接で必ず聞かれたのは、「滞在見込み年数」です。駐妻で且つEAD付きの就職活動は「期限付き」「主人の仕事次第で突然帰国」と見られることが多く、せっかく雇用しても数年で辞めてしまう点をネガティブに捉えられる機会も多々ありました。しかし、そこは逆にアメリカの転職の多さを例に挙げて、「滞在見込み年数は○○年ですが、逆にその期間の限りは仕事を全うします」と胸を張って言っていました。実際に、日本と違って転職は一般的なことで、引き継ぎもせずに突然退職する人も多々。駐妻だから、EADだからと謙遜する理由はないと感じます。

3.  給与と医療保険、納税方法について

■給与面/医療保険

私の場合は、夫の会社が扶養手当のための収入上限を設けていたため、正社員としてしっかり働くためには、扶養を外れる必要がありました。扶養で得られたはずのベネフィット以上の給与と自分自身の医療保険を賄う必要がありましたので、予め自分の市場価値を予想し、許容可能なRange を夫と擦り合わせた上で就職活動をスタートしました。 更にアメリカでは、医療は「福祉」でなく「サービス」。そのため、医療保険の仕組みも複雑で保険料も高額です。安心して生活できるよう、就職する企業が提供する医療保険の内容は、給与と同じくらい重要視していました。

■納税

税務申告に関しては、勤め先からもらうW-2 formを夫の会社に提出しました。アメリカでは夫婦合算申告か夫婦別申告かを選択できますが、私たちの場合には夫の会社経由で税理士法人がタックスリターンの多い方を算出して申告してくれていました。

4.   就労してみて感じたこと

駐妻として現地就労するためには沢山の壁がありましたが、様々な国籍やバックグラウンドを持つ同僚と一緒に切磋琢磨した経験を通して、これまでの価値観が大きく変わりました。渡米当初は、あくまでも「主人に帯同した立場」で自分がアメリカにいる意味や存在意義に悩みましたが、現地就労を通して自分自身が必要とされている実感ややりがいが生まれ、またそこでできた友人やコミュニティは財産となりました。コロナ禍で働き方や条件などは大きく変わりましたが、就労のチャンスは引続き充分にあると聞きますので、少しでも現地就労を検討されている方は是非一歩を踏み出してみてください

拙い文章でしたが最後まで読み進めて頂きました方、心から御礼申し上げます。

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